草食動物のうんちはみんな紙になるのか

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091127505548.html

先日、中日新聞が報じた、名古屋・東山動物園のコアラのフンを元にした紙=「うんちペーパー」を作ったニュースが気になった。
記事によるとこれは、東山公園協会の職員が、バケツに集めたフンを乾燥させ、家庭用ミキサーで粉砕、なべで約3時間煮詰めて作ったものだという。

ところで、「うんちペーパー」ができる動物の基準は、あるのだろうか。動物園でゾウのうんちペーパーは見たことあるのだが、理論的には草食動物なら何でもうんちを再生できるのか。
そんな疑問をうんちペーパーの先達・東山公園協会に聞いてみた。

「うちはもともと専門で作っているわけではないので……。愛知万博で、イベント的に何かできないかということになり、2年ほど前に動物園のボランティアさんたちが作った『コアラのうんちペーパー』のしおりが残っていて、『おもしろいんじゃないか』と思いついたんですよ」(広報担当・伊藤さん)
まず「うんち」ありきでコアラに決めたわけでなく、あくまで「コアラのうんちペーパーなら、やれる」という過去の実績ありきでのことだとか。

では、その2年前、なぜコアラが選ばれたのかというと、
「ゾウやシマウマ、サイなどで試したことはあるようなんですが、かなりうんちのニオイがきついという関係で、断念したようです」
とのこと。
ウサギのフンで作ろうと思ったら、けっこうな手間だろうが、キリンやカバ、サイ、シマウマの体格なら、たっぷり量産できそうだなどと勝手に妄想していたが、量の問題ではなくニオイの問題が重要だったんですね。
コアラの場合、ユーカリを食べるため「爽やかな草原の香り」だそうだが、他の動物はそうはいかないようだ。

また、紙を作りやすい条件として、「食べるものが1種類」ということもあるそうで、それにあたるのがコアラくらいだと言う。あれ? でも、ゾウのうんちペーパーってありますよね?
「ゾウのうんちペーパーの場合、だいたいスリランカのゾウのものですよね? スリランカのほうでは、ゾウは1種類の草しか食べないようですが、動物園では『草食動物』といってもいろいろなものを食べるので、繊維は一応とれるけど、フンとして出てくる繊維が違ってしまうんです」

ちなみに、このうんちペーパー、売店などで売るつもりはないのかと聞くと、キッパリNO。
「手間もかかるし、素人が作るものだから、欲しいという人はいるけど、値段をつけられるようなもんじゃないですからね」
残念ながら、入手困難のようです。
田幸和歌子